今回は筆者お薦めのミステリー小説をランキング形式で紹介します。通勤通学時間、待ち時間、暇な時間にぜひ読んでみてほしい小説たちです!
ミステリー小説の魅力
ミステリー小説の魅力は何といっても謎解きの快感でしょう。読者がどうなっているのかと頭を悩ませ、あまつさえ探偵が読者にこの謎を解けるかと挑戦状をたたきつけ、そのうえでこちらの推理を凌駕した回答を提示する。こんなかっこいいことはありません。また、あらゆる形態の謎解きがあるのも魅力です。探偵、犯人、読者を巻き込んだハラハラドキドキの世界に連れて行ってくれるのがミステリー小説の魅力なのです。
10位 扉は閉ざされたまま 石持浅海
こちらの小説は犯人視点で、探偵役が謎を解いていくのを阻止しようとする、少し特殊なミステリーです。豪華な家で友人たちとパーティーをしていた夜に起きる殺人事件。犯人は誰で、どうやって殺したのかわかっているからこそ、追い詰められていく犯人の気持ちになって一緒にハラハラさせられてしまう小説になっています。一風変わった小説を読みたい方、刺激がほしい方にお薦めの小説です。登場人物も文章もすっきりしていて読みやすいですよ。
9位 七つの海を照らす星 七河迦南
こちらの小説は短編のミステリーが七つ収録されています。ある児童養護施設を舞台に不思議なうわさや謎の現象の正体を明らかにしていきます。この小説のポイントは1つ1つの短編が独立して存在しているように見えて、実は最後にとんでもない伏線になっている点です。話のクオリティと構成力に度肝を抜かれること間違いなしです。読後のすっきりした快感を味わいたいあなたにお薦めです。
8位 屍人荘の殺人 今村昌弘
映画もされた「屍人荘」こちらは知っている方も多いかもしれません。こちらの作品のポイントは特殊な舞台設定にあります。大学生たちが集まる館で起きる殺人事件というベタな設定に見せかけて、ミステリーにありがちな陸の孤島の作り方が斬新かつ、面白い。ミステリーそのものもとてもよくできていて、一緒に頭を悩ませながら楽しい謎解きの旅ができる作品です。
7位 カササギ殺人事件 アンソニー・ホロヴィッツ
肉厚のステーキのようにボリュームと満足感のあるミステリーが魅力の本作。カササギ殺人事件というミステリー小説を巡る事件を描いた本作品は上下二巻に分かれた内容の濃い作品です。そして、上巻を最後まで読んで下巻に手を出さない読者はいないと思わせるほど、巧みな構成をしています。一度で二度おいしい極上のミステリー小説。海外の作品が好きな方には特におすすめの、先人たちへのリスペクトあふれる作品です。
6位 十角館の殺人 綾辻行人
もはや日本のミステリー小説の金字塔的な作品といえる本作。十角館という陸の孤島の館で起きる殺人事件と意外過ぎる犯人のどんでん返しが魅力です。まさに小説だからできる究極の叙述トリックといえるかもしれません。人が段々と死んでいく王道展開はハラハラさせられます。どんでん返しを味わいたい方にお薦めの一冊です。ミステリーの面白さを知りたい方も最初の一冊として味わってみては。
5位 水族館の殺人 青崎有吾
探偵、裏染天馬が活躍するシリーズの2作目。水族館で起きた殺人事件の犯人を見つけるため、アリバイ崩しに挑みます。本作品はとにかく論理的です。一つ一つ順を追って丁寧にアリバイを崩していくので解決編がものすごく長い。でも、どこまでも論理的でわかりやすく解説してくれるから、頭の中でパズルが組みあがっていくような快感があります。また、キャラクターもすごく個性的でかわいらしいので、特に若い方にお薦めの一冊です。
4位 そして誰もいなくなった アガサクリスティー
言わずと知れた名作です。ミステリーといえばこの作品とも言う方もいるでしょう。本作品は絶海の孤島で起きる殺人事件を描いた原点にして王道の作品です。とても昔の作品とは思えない、色あせることのない魅力が詰まった作品、まさに名作。一度は読んでおくべき、ミステリーの入門編としてとてもお薦めです。
3位 密室殺人ゲーム 王手飛車取り 歌野晶午
チャットで自分が起こした殺人事件を披露して、そのトリックをお互いに見破る殺人鬼たちの集団を描いた作品。キャラクターの個性もさることながら、謎がすべてよくできています。物語の登場人物たちと一緒に頭を抱えて謎に挑むことができる刺激的な作品です。また、この作者は本当に伏線の散らばせ方がうまく、その回収も鮮やかです。やられた、という気持ちになる、ミステリーの魅力満載の一冊です。
2位 体育館の殺人 青崎有吾
5位にランクインした作品のシリーズ第一弾。高校の体育館で起きた密室殺人事件に挑みます。キャラクターが個性的かつ、謎解きの気持ちよさがこれでもかと詰まった作品で、傘一本からアリバイを証明する主人公の推理力と論理性には舌を巻きます。エンターテインメントと謎解きの融合が見事に果たされた本作は本当に面白いです。
1位 珈琲店 タレーランの事件簿 岡崎琢磨
1位はタレーランの事件簿です。京都の珈琲店を舞台に日常に潜む謎を解く本作品は何より作品の雰囲気がいい。殺人など大きな謎ではないけれど、気になってしまう身近にありそうな謎を扱っているからこそ引き込まれます。喫茶店で珈琲を飲みたくなってしまうような、作品の雰囲気にどっぷりつかれる、魅力満載の一冊です。
おうち時間を読書でハッピーに
今回紹介させていただいた小説はどれもミステリー、推理の魅力、面白さがふんだんに詰まったものばかりです。自分の時間を楽しみたいとき、小説を読んでみたいときにそのとっかかりとしてどれも本当にお薦めできるので、これを機会に深遠なる読書の世界に足を踏み入れてお家時間を楽しんでみては?